横浜地方裁判所 昭和61年(わ)2125号 判決 1987年4月17日
事件名
所得税法違反
宣告日
昭和六二年四月一七日
裁判所
横浜地方裁判所第五刑事部九係
裁判官
大川勇
検察官
吉田広司
被告人
氏名
大村文雄
年齢
昭和一九年三月二七日生
職業
会社役員
本籍
横浜市鶴見区上末吉四丁目一一〇〇番地
住居
同市同区上末吉四丁目一一番一三号
主文
被告人を懲役一〇月及び罰金二二〇〇万円に処する。
被告人において右罰金を完納することができないときは金八万円を一日に換算した期間、被告人を労役場に留置する。
被告人に対し、本裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実)
被告人は、横浜市港南区上大岡西一丁目一三番一八号ほか七か所において、「セブンスター」等の名称でポーカーゲーム店等を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようと企て、右ゲーム店の売上記録等を破棄し、事業により得た利益を仮名定期預金として蓄積する等の不正な方法により所得を秘匿した上
第一 昭和五六年分の実際総所得金額が四、二八二万一、七三四円でこれに対する所得税額一、八九九万四、三〇〇円を申告納付すべき義務があったにもかかわらず、右所得税の申告期限である昭和五七年三月一五日までに横浜市鶴見区鶴見中央四丁目三八番三二号所在の所轄鶴見税務署長に対し、所得税の確定申告書を提出しないで右期限を徒過し、同年分の所得税額一、八九九万四、三〇〇円を免れ
第二 昭和五七年分の実際総所得金額が七、八一三万七七三円で、これに対する所得税額四、二四九万九、一〇〇円を申告納付すべき義務があったにもかかわらず、右所得税の申告期限である昭和五八年三月一五日までに前記鶴見税務署長に対し、所得税の確定申告書を提出しないで右期限を徒過し、同年分の所得税額四、二四九万九、一〇〇円を免れ
第三 昭和五八年分の実際総所得金額が二、七四六万八、五一三円でこれに対する所得税額一、〇一四万八、四〇〇円を申告納付すべき義務があったにもかかわらず、右所得税の申告期限である昭和五九年三月一五日までに前記鶴見税務署長に対し、所得税の確定申告書を提出しないで右期限を徒過し、同年分の所得税額一、〇一四万八、四〇〇円を免れ
たものである。
(累犯前科と確定裁判)
なし。
(適用した罰条)
所得税法二三八条(懲役と罰金併科)、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四五条前段、四八条二項、一八条、二五条一項
(裁判官 大川勇)